* そ ん な、 正 月 。* (メールマガジンでお届けに上がる商品のほんの一例です。) |
ミレニアム年越しを彼氏にドタキャンされた妹が、大晦日の土壇場になってやって来た。(と言っても着いたのは年明け後。) 元旦をウチで飲んだくれて過ごし(と言っても二人とも下戸なのでワイン一杯で酔いつぶれ)、二日に二人で実家入り。 今年のおせちは無駄遣いだと妹が憤慨するほどスゴイと聞いていたが、実家に帰って見てみると、なる程ホントにスゴかった。新宅の上に祖夫の代で親戚付き合いを、父の代で商売も止め、来客などほとんど無い我が家なのに三段のお重がみっつもある。 去年父が二足三文で退職した家とは思えない。(オマケにその退職金も母のガーデニングとやらで暮れの内に既に水泡に帰したはず。)だいたいこんなの、我が家始まって以来の贅沢さだよ。 上乗せで今年は母がナニを血迷ったか自分ん家宛てに宅配のお年賀を頼んだとかで我が家にはそのふぐちりセットが届いていた。 (いつもながら)何が彼女をそうさせるのか。 なーんかいっっつも一人で暴走気味で周りの状況などまっったくおかまいなしに、なんでもかんでもやり過ぎてしまう加減の判らない女なのだ、母は。 ・・・でもまァ、用意しちゃったモノはしょーがないとして、せっかくだから美味しく頂きましょう、という事でふぐちりセットを空けるとなんとふぐの薄づくりも付いていたので「ああ、やっぱシャンパン買ってくればよかったなァ〜」(←下戸な私が唯一2口位飲める酒類)と言うと父が「じゃあ、買って来てやろうか」と言う。 (オカシイ・・・)内心思うが喜んでオネガイすることに。 その後父はお勝手で母に何か怒鳴られていたがやがて買い物に出かけた・・・のを見計らって 「なァに怒鳴ってるのぉ?」と母に聞くと「何かお金が心配だとかなんだとかあんまりごちゃごちゃ言ってるからさァ・・・」と言う。 「え〜でもすっげ機嫌いーじゃん!びっくりしちゃったよ。シャンパン買ってくるかー?とか言っちゃってさぁ」とワタシ。 「朝からさぁ・・・」と、なんでも母の話しでは父は今朝ふとんから起きてこなかったらしい。 母が今朝、「朝風呂が入ったよ」と寝床に父を起こしに行くと、父は風呂はいいだの、お金がないだの行く末が心配だのとふとんから出てこなかったというのだ。 鬱だ!! ワタシが叫ぶ。だいたい鬱の"入り"というモノはおふとんがオトモダチになるモノなのだ。(と妹にアツく説明。) ・・・つい最近決まった就職がゲッキュー15万だとか言って落ち込んでたからそれが原因じゃん?とワタシ。 元旦に私は仕事だったし、おせちを作ったのは元旦の晩だったし、元旦はずっとお父さんおばあさん(ボケてる)と二人っきりだったから・・・正月早々ゴハンは用意して無いしオムツやらトイレやらでやんなっちゃったんじゃない?と母。 すると妹が勝ち誇ったよーに叫んだ。 「お母さんがおせち沢山作り過ぎたからだよっ!!」 ・・・最近再就職した父はそのあまりの薄給ぶりに落ち込んでいたことは落ち込んでいたらしい。 しかしコトの真相は、「そんなワケなんだからじゃあもう無駄遣いは一切止めようね」と一家で決めたのにも係らず、その矢先、母が例の超ゴーカおせちを用意したもんだからそれで父がダメ押しに不安になっちゃって鬱入っちゃったらしい。 とすると今回の父の鬱は おせち鬱!! ってワケだぁね。しっかし・・・なんつー鬱の入りだ。メデタイ感じなのにメデタクない。 「その上ほら、私がふぐちりなんか頼んじゃったからー!っはっはっはっ」と母。 (お前がいっつもそーやって加減がわかんねーからだろーッ!!) というツッコミはふぐ刺しとともに飲みこんでしまう姉妹であった。 |