* ジョーダンフェリー周辺の・・・ *
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香港でワタシが住んでいた地域は、どうもちょっとガラの悪い地域だったみたいで、例の日本語学校(の話しはこちらに)で働いていた時などは、生徒さんにその区域は危ないから住んではイケナイと本気で心配されたり、身なりの良い香港人の女性職員などは、ワタシのすみか(ヤサ?)を聞くなり二度と口をきいてくれなくなったりした。

後から知ったのだが、どうもワタシが住んでいた通は金物屋(というか道具屋)街というだけでなく、売春宿街でもあったようだ。

でも、ワタシはその通りが大好きだった。

職場(油麻地)へも歩いて行けたし、大きな通り(佐敦道)もすぐそばだったし、なにより道辻を一本違えると、そこは市場街でいつでも安い食材が手に入ったし。

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余談だけれど、香港の九龍側は、この佐敦道(ジョーダンストリート)と彌敦道(ネイザンストリート)の二大道を押さえとくと便利かも。例えば、自分が止まっている所とこの二つの道の位置関係を覚えとくとか。(ってゆーか普通は香港島側に泊まるか(^_^;)。その前にそんなに歩いて移動しないよね、普通。)

ついでに言うと、香港の道には必ず名前が付いていて、んでもってその名前は漢字の名前と英語の名前が必ずセットになっているから、道に迷って現地の人に尋ねたりした時、今ひとつ自分の質問が伝わらない〜!って時は、紙や手の平に漢字の方の名前を書いて見せると吉です。

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と、横道にそれたけどワタシが住んでた所のすぐ近くにはジョーダンフェリーの船着き場があって、そこへはなんとなくよくブラブラと行った。

香港のフェリーと言えば、尖沙咀(ちむさぁちょい)のスターフェリーが有名で、前回の『TYOの雑踏、香港の喧騒』

で書いたフェリーの事も主にこのフェリーに乗る香港の人を思い出して書いたんだけれども、ワタシも乗る方はもっぱらこっちだったんだけれども、ジョーダンフェリーの乗り場には用も無いのに良く行ったな。

夜景も見れたし。(でも夜景はスターフェリーの近くに今綺麗な遊歩道が出来てて、そっちの方がすごく綺麗なのが見られます。)

なんか辛いことがあった時はよくそこへ真っ黒な海とさびれた夜景を見に行ったな。

香港島側の明かりが綺麗で、泪が出てきたり。

フェリーに積み荷を入れたり出したりしている風景を見たり、そうそう、夜中に船着場でぼーっとしてると向こうの方(香港島側)から海の上をライトがどんどん近づいて来て、自分の目の前に舟が着いたり。

この舟は香港島側で終電(と終バスと終フェリー)が無くなっちゃった人の為のもぐりの渡しで、小さな舟にねずみ色のサラリーマンが結構乗ってたりしたな。

フェリー乗り場へ行く途中の道端に夜中までやってる食べ物屋があって、そこの道に出したテーブルで何か食べてたら目の前でイキナリケンカが始まって、今やってるCDMA1のTVCMじゃないけどもランニング姿の男の人がそこにあった店の中華包丁振り回したり・・・

でも映画やCMと違って店の主人はケンカを止めてたし、おなかの大きなおかみさんは真っ青になったりしてたな。

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今考えるとそんな時間にブラブラと人気の無い地下道(この地下道にはいつもおこもさんのおばあさんがコップに入れた小銭をじゃらじゃらさせたり、何か楽器を大音量で演奏してたりしたなぁ。ドップラー現象で音が廻って目が回りそうだった。

でも、普段はサバサバしている香港人の人が、おこもさんには結構みんな小銭を入れててそれは少しびっくりだったな。そんな地下道)を抜けたり、

不気味な船着場を徘徊したり、そんな半裸の男が大喧嘩したりするトコで麺すすったりしてたんだから、危険極まりないよね。(真似しないでね。)

でもその頃はもう既に市場の人たちにも「変なヤップンツァイやな」*と思われながらも普通の、市場に買い物に来る人扱いしてもらってたし、大陸から来たばっかりの人なんかからは良く香港人に間違われて道聞かれたりしてたから(香港の人は絶対日本人を見分けるので間違わない。っていうか大陸の人って全世界が中国人だと思ってる様な人も中にはいるので)まぁ仕事もしてたしそれなりに馴染んではいたんだろうけれど。

まぁ馴染んでたってうら若い乙女なんだからやっぱ危険は危険だったよね(反省^_^;)。

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*「ヤップンツァイ」

「ヤップンヤン」が日本人という意味で、「ヤップンツァイ」とか「ヤップンチャイ」っていうのは、日本人ヤローって感じ?なのかな。もっとひどくなると「ガーツァイ」と言って、こりゃもうくそバカジャップって感じなのかも。

友達は「このガーツァイが!」って香港人の知り合いに言われて負けじと「そっちなんか、ら〜ツァイじゃん!」って(広東語で)言ってたけども(^_^;)。

「ガーツァイ」の「ガー」は、広東語には当てる漢字がないらしくて、日本人の発音する日本語の濁点の音から来ているらしい。濁点発音の無い(少ない)香港の人には、日本人のこの「ガー」っていう発音がしごく耳に付くみたい。

日本で「げろげろ〜っ!」「げげーっ!!」みたいな時に「ガーゥチョー!」って香港の人は言うんだけれども、それからも解るように「ガー」ってのは香港の人にとってはどうやら独特にやな感覚の音らしいです。

一方「ら〜」って言うのは広東語の疑問符で「?」の時使うコトバ。「OKら〜?」とかよくシンガポールの人とかが使うんだけど、これは和製英語みたいに広東語の疑問符「ら〜」と、英語のOKが組み合わさって「オーケー?」って感じらしいです。