* り こ ん ふ ぁ 〜 む *
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例の怒濤の印度半周旅行の後半、ワタシたち姉妹は死ぬ思いで印度最南端のコモリン岬に行った。

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カンニャークマリ以降2人の予定は、空港のあるトリヴァンドラムという街に移動し、リコンファームをし、トリヴァンドラムから飛行機に乗ってスリランカに渡り、スリランカからタイ、そしてナリタという予定だった。

リコンファームというのは、予約した飛行機の会社に「確かに、予約通り乗りますよ」と、確認の電話を入れる事である。

その時、ワタシタチがリコンファームしようとしていた飛行機は、帰りの飛行機の分、コロンビア→バンコックのチケットについてだった為、出発地点のコロンビアの空港に電話をかけなければならなかった。

正規の、きちんとしたエア・チケットならばリコンファームについてそんなに焦る必要は無いんだろうけれども、こちとら格安航空券、こうした確認を怠るといざ、飛行機に乗ろうとしても自分の席が無い、という場合だってあるのだ。

さて、印度(トリヴァンドラム)からスリランカ(コロンビア)は地図で見ても結構近いんだけれども、国際電話は国際電話。

ところが、トリヴァンドラムには電話をかけようとしても国際電話が無い。方々探しても見つからない。

そこで、確か誰か街の人に「空港へ行けばあるよ」と言われたのか、それとも自分たちが「空港に行けば、なんぼなんだってあるだろ」と判断したのかは忘れてしまったけれども、ともかくワタシ達は空港へ行った。

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空港に着くと、とにかく電話を探した。

ところが、無い。
無い無い無い。空港なのに、電話が無い。
あっても国際電話がかけられない。

そんなバカな。

ワタシ達は真剣に電話を探した。色んな人に訊いた、がみんな

「無い」

という様なことを言う。

んなばかな。いくら小さい空港っつったって、ここは空港。国際線だって飛んでるんだぜ!(ってワタシがふるさ自慢してどうする?!)

そこへ、スーツを着たちょっとステキな男の人が通りがかった。藁をもすがる思いでその人に電話のある場所を尋ねると、彼はワタシ達を建物の中にある個室に案内してくれた。

その人は、ここのパイロットでその個室は彼の仕事部屋だった。

そのすごく綺麗な個室を見回すと、あった、ありました!彼のデスクの上にちょっとクラシカルな黒い電話が・・・!

この彼の良い職場待遇から考えて、まず、この電話で国際電話が出来ないなんて事はあり得ないでしょう。なんてったって彼はエリートパイロット!(←カンケーあるのか?)

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た・・・助かった。これでリコンファームできる(^▽^)/

彼はじたばたと慌てるワタシ達をまず制して、デスクの所に座り、それから「さてゆっくり事情を訊きましょう」という感じで手を組みその上に顔を乗せてワタシ達の話しを聞いてくれようとした。

それでワタシ達が事情を話すと、彼はすばらしい笑顔で

「トリヴァンドラムに国際電話をかけられる電話は無い(゜▽゜)」

と言った。

「へー?!じゃ、こ、この電話はーーーっ(;▽;)?」

「これは国内通話だけだよ(^-^)/」

(う・・・うそ・・・( ̄口 ̄;) )

すると彼は、

「大丈夫、ここからテレックスを打ってあげるから(^▽^)、
問題ないよ(^-^)」

と言って、本当にテレックスを打ってくれた。(どうもありがとうござます。)

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建物を出て、空港内を歩いていると丁度コロンビア行きの飛行機が飛び立ったところだった。

しっかし・・・まさか本当に国際電話をかけられないとは・・・

その国際線の白いお腹を見上げながら、妹と二人、ボーゼンとした。